9月5日の日記

2005年9月5日 読書
友桐夏『白い花の舞い散る時間〜ガールズレビュー〜』集英社コバルト文庫

文庫としては新人さんで,数頁立読みしたら
なかなか書き口が安定していて言葉選びも
好い感じで期待しつつ博打買い.大当たり!
コバルトなんて…という人にも薦めたい.

人里離れた洋館に集った少女達の5日間を
繊細な描写で綴っていく.そして・・・.

場面ごとの描写が,その語り口に慣れると
とてもわかりやすい.甘く流れることなく
ごつごつと味気なくなることもなくて好い.

憶測すると,思い浮かべた場面を一気呵成に描写して
贅肉を削ぎ落として磨いたような…生気のある文章.
細かく推敲しつつ書いて積み重ねた文章と対蹠的.

表題は元の「ガールズレビューステイ」の方が好み.

時間の流れの描写が,たぶん自分と一番違うらしく
一部違和感覚えたが読み方の杜撰さかもしれない.
あと,エピローグがないほうが素敵な気がした….
これも時間の流れの捉え方の違いからかもしれない.

・・・少しだけ時間をおいて再読してみようと思う.
わたしにとっては謎が判っても楽しめる印象だから.

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