すえばしけん『スクランブル・ウィザード3』HJ文庫
ほのぼのした情景と,凶悪凄惨な場面とが
モザイクになってる魔法物語なんだけれど
後者の頁数比率が増えてきた気がする.
戦闘場面がさほど鮮やかなわけでもないから
簡潔な描写で怖く語るようにして前者増えるほうが
個人的には趣味だなと思うけれども….
ま,最後の「4巻への引き?」がエグイからか.
◇メモ
P.49 「約束?」
「私がちゃんと、話し合って、全部終わったら、その後で――」
月子は、その願いを口にする。
「わ、私のこと――褒めて。良く頑張ったって、頭を撫でて!」
P.78 「炊飯器、壊れてたはずだが、飯はどうやったんだ?」
「あ、その、ご飯は普通にお鍋で炊けるものなんです。火加減に注意しないと
いけないですけど……おかわりもたくさんありますからどうぞ」
P.238 「クリスマス、か。こっちも何か返せると良いんだが――」
「あ、それなら、あの……約束、覚えてる?」
「約束?」
「私が……」
月子は言いかけて、しかし口を閉じた。
「どうした?」
「……ん、やっぱりいい」
少し考えてそう言う。
P.241 抱き止められる格好になっているので、距離が近い。ちょうど月子の目の前に
十郎の胸がある。もう少し触れていたいな、という気持に抗って、ゆっくりと
身体を離そうとしたとき――突然優しく、しかし逆らいがたい力で引き寄せられた。
「今回はよく頑張ったな」
耳元で、声。
「ふぇ?ええ――え?」
抱擁は一瞬だった。周囲の誰も気づかなかったかもしれない。
だが、月子の体ははっきりと抱き締められた感触を記憶していた。
「あ――な、どう、して?」
「全部終わったら、褒めて欲しいつってたろ」
P.242 十郎は普段と変わらない声で言った。
――約束、覚えててくれたんだ。
「ず、ずるい――不意打ちだ」
じわっと目が潤む。そうなると、あとはもう止まらなかった。堰を切ったように
涙があふれ出した。
ほのぼのした情景と,凶悪凄惨な場面とが
モザイクになってる魔法物語なんだけれど
後者の頁数比率が増えてきた気がする.
戦闘場面がさほど鮮やかなわけでもないから
簡潔な描写で怖く語るようにして前者増えるほうが
個人的には趣味だなと思うけれども….
ま,最後の「4巻への引き?」がエグイからか.
◇メモ
P.49 「約束?」
「私がちゃんと、話し合って、全部終わったら、その後で――」
月子は、その願いを口にする。
「わ、私のこと――褒めて。良く頑張ったって、頭を撫でて!」
P.78 「炊飯器、壊れてたはずだが、飯はどうやったんだ?」
「あ、その、ご飯は普通にお鍋で炊けるものなんです。火加減に注意しないと
いけないですけど……おかわりもたくさんありますからどうぞ」
P.238 「クリスマス、か。こっちも何か返せると良いんだが――」
「あ、それなら、あの……約束、覚えてる?」
「約束?」
「私が……」
月子は言いかけて、しかし口を閉じた。
「どうした?」
「……ん、やっぱりいい」
少し考えてそう言う。
P.241 抱き止められる格好になっているので、距離が近い。ちょうど月子の目の前に
十郎の胸がある。もう少し触れていたいな、という気持に抗って、ゆっくりと
身体を離そうとしたとき――突然優しく、しかし逆らいがたい力で引き寄せられた。
「今回はよく頑張ったな」
耳元で、声。
「ふぇ?ええ――え?」
抱擁は一瞬だった。周囲の誰も気づかなかったかもしれない。
だが、月子の体ははっきりと抱き締められた感触を記憶していた。
「あ――な、どう、して?」
「全部終わったら、褒めて欲しいつってたろ」
P.242 十郎は普段と変わらない声で言った。
――約束、覚えててくれたんだ。
「ず、ずるい――不意打ちだ」
じわっと目が潤む。そうなると、あとはもう止まらなかった。堰を切ったように
涙があふれ出した。
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