石川博品『耳刈ネルリと奪われた七人の花婿』ファミ通文庫
表紙の絵の混沌とした雰囲気そのままの内容…でいいか?
一巻目の御入学万歳万歳万々歳が混沌孕みつつ面白く
こいつはどうだと期待して読み始めたら,最初はダルイ.
しかし,途中からのかっとび方が痛快な躁病的爆笑物語.
◇メモ
P.154 かくしごとといっても別にたいしたことではなかった。ぐちみたいなものだ。
ケンカ売ってくる先輩がいるとか、寮塔の階段ウゼエとか、男の子だって
ホントはキレイになりたいんだょとか。そんな細かい不満を兄にいいたくなかった。
たぶん、いえと命令されても口を割らなかっただろう。
P.208 あいつムチャクチャしてくれんな……でもそれを却下して臍曲ネルリに
P.209 進化されても困るし……いや、ネルリをいいわけに使うのはよそう。僕自身
そのムチャクチャの中に飛びこんでムチャクチャされたくなっていた
(ふまれるとか)。僕は脚本助手だ。舞台を支えるためなら何だってやる
(女子にふまれるとか)。それにネルリ助手でもある(デニール数大きめの
黒タイツをはいたネルリにふまれるとか)……ん?いま妄想が現実を
追いこしたような感覚に襲われたが、気のせいか。
僕は上着を脱いだ。舞台に出ていたのはわずかな時間だったのに、すっかり
汗まみれになっていた(ところで黒タイツは靴の中で蒸れて少し汗ばんでだ
くらいがベスト。黒い外だとそれが見た目にでてしまうんだよね。その点、
黒だと外観を損なわずに、そのしっとりした温かさを堪能できるというわけ)。
…ここには,ちょっと引いてしまった.(笑)
P.263 「強そうだし」「何か来ても一撃だし」などといった漠然とした動機から
武器を所持するのは、はっきりいって中学生までである。高校生ともなると
そうはいかない。いつどこでだれがだれをだれをどうしてどうやって
ブチのめすか、ガッツリ把握してはじめて武器をとる。いまのチェリ先輩達の
場合、標的となるのはコーチキンの亡命を阻止するのがお仕事の人――
端的にいってしまえば僕の父だ。さすがの僕も自分のパパスが
ケチョンケチョンにされて「ぬわーーっっ」ってなってるのをゲレゲレ笑って
みていられるほど外道ではない。何とかしないと。誰かが何とかしないと
(軽く他力本願)。
表紙の絵の混沌とした雰囲気そのままの内容…でいいか?
一巻目の御入学万歳万歳万々歳が混沌孕みつつ面白く
こいつはどうだと期待して読み始めたら,最初はダルイ.
しかし,途中からのかっとび方が痛快な躁病的爆笑物語.
◇メモ
P.154 かくしごとといっても別にたいしたことではなかった。ぐちみたいなものだ。
ケンカ売ってくる先輩がいるとか、寮塔の階段ウゼエとか、男の子だって
ホントはキレイになりたいんだょとか。そんな細かい不満を兄にいいたくなかった。
たぶん、いえと命令されても口を割らなかっただろう。
P.208 あいつムチャクチャしてくれんな……でもそれを却下して臍曲ネルリに
P.209 進化されても困るし……いや、ネルリをいいわけに使うのはよそう。僕自身
そのムチャクチャの中に飛びこんでムチャクチャされたくなっていた
(ふまれるとか)。僕は脚本助手だ。舞台を支えるためなら何だってやる
(女子にふまれるとか)。それにネルリ助手でもある(デニール数大きめの
黒タイツをはいたネルリにふまれるとか)……ん?いま妄想が現実を
追いこしたような感覚に襲われたが、気のせいか。
僕は上着を脱いだ。舞台に出ていたのはわずかな時間だったのに、すっかり
汗まみれになっていた(ところで黒タイツは靴の中で蒸れて少し汗ばんでだ
くらいがベスト。黒い外だとそれが見た目にでてしまうんだよね。その点、
黒だと外観を損なわずに、そのしっとりした温かさを堪能できるというわけ)。
…ここには,ちょっと引いてしまった.(笑)
P.263 「強そうだし」「何か来ても一撃だし」などといった漠然とした動機から
武器を所持するのは、はっきりいって中学生までである。高校生ともなると
そうはいかない。いつどこでだれがだれをだれをどうしてどうやって
ブチのめすか、ガッツリ把握してはじめて武器をとる。いまのチェリ先輩達の
場合、標的となるのはコーチキンの亡命を阻止するのがお仕事の人――
端的にいってしまえば僕の父だ。さすがの僕も自分のパパスが
ケチョンケチョンにされて「ぬわーーっっ」ってなってるのをゲレゲレ笑って
みていられるほど外道ではない。何とかしないと。誰かが何とかしないと
(軽く他力本願)。
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