高瀬ダム~鷲羽岳(一日目)
2009年8月24日 山日記
この山歩きは題名に困る.唯一最初から決めていたのは
祖父平に,上流側から降りていくという,アルパインガイドにある
コース取りで入っていけるか?確認すること.
| 岩苔乗越から流れ出した水とともに下って行く。最初は
| 小さな石の間を流れ下る水に過ぎないが、流れに沿って、
| 雲ノ平への登り口まで下ると、もう道は、水路と分かれている。
| これは、鷲羽岳や祖父岳付近から流れ出す
| 水量がいかに多いかを物語っているのだ。この辺は、
| ハクサンイチゲ、ヨツバシオガマ、チングルマの多い湿地で、
| あちこちから水がしみだしている。
| トレースは大体右岸についているが、どこを歩いてもよい。
| のんびりと下っていくうちに、右手に、気がまばらに生えている
| 草地に着く。やや河原から離れた小高い所は、よいビバーク
| サイトだ。ここを祖父平と呼び、ここから分れる沢が祖父沢で、
| 雲ノ平への近道でもある。
すくなくとも,これまで遠望した感じでは,のんびりと下っていけそうもない.
大体,アルパインガイドは高天原新道が生きていた時代のシロモノだし.
でも,この確認だけに行って帰ってこれるほど酔狂な風流人でもなく
行くからには,ついでに懐かしいところを訪ねておこうということにも.
さて,タクシーで高瀬ダムへ.6:47に歩き出す.
このブナ立尾根,『三大急登』とかいろいろいわれるけれども
登る人が多いのに自然の急坂が保たれるわけも無くて
工事用足場鋼管に360度好きな角度に固定できる踏み板つけた階段
もちろん,自宅階段で落ちて亡くなる人もいるようにナメちゃ駄目だが.
樹影が濃いのか,単に時間帯のせいか,陽射しにあぶられないので
割合と楽に淡々と高度を稼ぐ.途中にある一休みの木の前の背負子が
2005年に来たときの置き忘れられたばかりの風情が哀れを誘う姿に.
小屋が近づいたときにふと気づくと,コースタイム6時間とあるところだが
4時間で着きそうで……つい早足になりそうな気分にヲラッという.
押さえても4時間丁度で着いてしまった……嘘だろ~?
コースタイムで歩けたら健脚組だろうなエアリア『剱・立山』の佐伯さん時間だぞ.
ここで思案.烏帽子で幕営すると翌日三俣幕営で翌々日に源流探索になる.
ブナ立尾根の時間の割であるけるなら,今日三俣まで飛ばせるんじゃないか?
で,歩き出して……このあたりって,船窪岳~不動岳経由だけでも3回目だけど
やはり,この長閑さとコマクサの可愛さは,これはこれで好いもんだ,とたらたら.
で,途中から,やっぱりコースタイムよりかかってるじゃないか~!
ブナ立尾根は周辺だから,周辺地図編纂の方との意見調整の結果かもとか
ここで思いついてももう遅い.野口五郎小屋泊まる?出費が痛いなぁ.
水晶小屋に泊まる?空いてるなら泊まり心地いい立地だけど,空いてるわけない.
あ……三俣の幕営場に向かうと21時近くになるんで,それは流石にやりたくない.
ま,天幕張れる場所の心当たりはいくつもあるしペグ打たなきゃ誰にもバレない.
でも,天候とか体調に追われて仕方なくでもないのにやるのは気分が悪い…….
そうだ,久しぶりに山頂で星観て寝るのをやらかすか.テント張らずに寝袋だけで
寝転がる分には問題も少ないだろうし……となると,場所.水晶岳・ワリモ岳は論外.
真砂子岳は悪くないけど地味だし……やはり,鷲羽岳さんしかないかな,と.
野口五郎小屋の元テント場もだいぶ草が生えて廃された雰囲気が漂い始めてた.
そして,毎回,何か楽しい,東沢乗越では大雲海大会で見惚れてました.
なお,この雲海見てると水晶小屋着くのが暗くなるので一般向けではない.
水晶小屋でミネラルウォーターを売ってたので水割り用に求めてたら,売店の少女が
宿泊か通過か尋ねられて通過だというとどこまでというので「適当な平らなところで
寝袋に入ってゴロ寝します」と素直に答える(嘘は言っていない)と,奥で相談してる.
また,面倒なことになるのかなと思ったら,「小屋の敷地内とか近くではしないで」と.
「あ~,勿論」(こっちから願い下げだ(笑)ということで無事出発.
ヘッドライトで10分くらい歩いたところで右手斜面に坐り姿の仏像みたいなものが.
こんなのあったかな?よくよくみるとエテ公くさい.達磨さんが転んだ,状態か?
あまりノンビリみて,やけになって突っかかられても面倒なので放置して歩き出す.
疲れが出たのかワリモ岳がずいぶん長く感じられたけれど,鷲羽岳に到着.
意外に平らな場所が少ないのと風が強めなのがイマイチだななどとウヰスキー.
星が綺麗……秋空と違って空気が安定して揺れない.天の川も綺麗~.
(黙)
が~~~~~~~っかりっ!! だったの,四方どちらの水平線をみても
明暗の差はあるものの,♪街の灯りが 空を照らすの~ あぁ~ 興醒め~
北アルプスのど真ん中でも街の明かりから逃れることは出来ないのでした.
もっとも,三脚なしではとても撮影できない薄い灯りですけどね.
なんて思ってたら寒くなってきた.腕が震えだしたよ.気温は零度だし
化繊半袖ポロにウール長袖シャツに羽毛インナーに雨具.
涸沢あたりで雪見酒してても寒くないのになぁ……手袋なしか,風か.
しょうがないので寝袋に入って,温まったら腕だしてウヰスキー,と.
ウトウトしたり星観たりしてたらガスが出てきたので本格的に眠る.
%ちなみに,摂氏零度で風速5~10mは今回,高気圧の寒気もあったけど
%割合普通にありそうなので,黒部五郎小舎の方の言にあったように
%一般には冬山用の寝袋の仕事範囲なのかも.迂闊に真似なさらぬよう.
翌日
http://felis.diarynote.jp/200908290250155274/
高瀬ダム~鷲羽岳(一日目)
http://felis.diarynote.jp/200908290212317879/
鷲羽岳~三俣~黒部源流~(ちょっと)~黒部源流~三俣~黒部五郎小舎(二日目)
http://felis.diarynote.jp/200908290250155274/
黒部五郎小舎~稜線道~黒部五郎岳~カール道~黒部五郎小舎~三俣蓮華岳~双六小屋(三日目)
http://felis.diarynote.jp/200908290402245665/
双六小屋~小池新道~新穂高温泉(四日目最終日)
http://felis.diarynote.jp/200908290513088643/
祖父平に,上流側から降りていくという,アルパインガイドにある
コース取りで入っていけるか?確認すること.
| 岩苔乗越から流れ出した水とともに下って行く。最初は
| 小さな石の間を流れ下る水に過ぎないが、流れに沿って、
| 雲ノ平への登り口まで下ると、もう道は、水路と分かれている。
| これは、鷲羽岳や祖父岳付近から流れ出す
| 水量がいかに多いかを物語っているのだ。この辺は、
| ハクサンイチゲ、ヨツバシオガマ、チングルマの多い湿地で、
| あちこちから水がしみだしている。
| トレースは大体右岸についているが、どこを歩いてもよい。
| のんびりと下っていくうちに、右手に、気がまばらに生えている
| 草地に着く。やや河原から離れた小高い所は、よいビバーク
| サイトだ。ここを祖父平と呼び、ここから分れる沢が祖父沢で、
| 雲ノ平への近道でもある。
すくなくとも,これまで遠望した感じでは,のんびりと下っていけそうもない.
大体,アルパインガイドは高天原新道が生きていた時代のシロモノだし.
でも,この確認だけに行って帰ってこれるほど酔狂な風流人でもなく
行くからには,ついでに懐かしいところを訪ねておこうということにも.
さて,タクシーで高瀬ダムへ.6:47に歩き出す.
このブナ立尾根,『三大急登』とかいろいろいわれるけれども
登る人が多いのに自然の急坂が保たれるわけも無くて
工事用足場鋼管に360度好きな角度に固定できる踏み板つけた階段
もちろん,自宅階段で落ちて亡くなる人もいるようにナメちゃ駄目だが.
樹影が濃いのか,単に時間帯のせいか,陽射しにあぶられないので
割合と楽に淡々と高度を稼ぐ.途中にある一休みの木の前の背負子が
2005年に来たときの置き忘れられたばかりの風情が哀れを誘う姿に.
小屋が近づいたときにふと気づくと,コースタイム6時間とあるところだが
4時間で着きそうで……つい早足になりそうな気分にヲラッという.
押さえても4時間丁度で着いてしまった……嘘だろ~?
コースタイムで歩けたら健脚組だろうなエアリア『剱・立山』の佐伯さん時間だぞ.
ここで思案.烏帽子で幕営すると翌日三俣幕営で翌々日に源流探索になる.
ブナ立尾根の時間の割であるけるなら,今日三俣まで飛ばせるんじゃないか?
で,歩き出して……このあたりって,船窪岳~不動岳経由だけでも3回目だけど
やはり,この長閑さとコマクサの可愛さは,これはこれで好いもんだ,とたらたら.
で,途中から,やっぱりコースタイムよりかかってるじゃないか~!
ブナ立尾根は周辺だから,周辺地図編纂の方との意見調整の結果かもとか
ここで思いついてももう遅い.野口五郎小屋泊まる?出費が痛いなぁ.
水晶小屋に泊まる?空いてるなら泊まり心地いい立地だけど,空いてるわけない.
あ……三俣の幕営場に向かうと21時近くになるんで,それは流石にやりたくない.
ま,天幕張れる場所の心当たりはいくつもあるしペグ打たなきゃ誰にもバレない.
でも,天候とか体調に追われて仕方なくでもないのにやるのは気分が悪い…….
そうだ,久しぶりに山頂で星観て寝るのをやらかすか.テント張らずに寝袋だけで
寝転がる分には問題も少ないだろうし……となると,場所.水晶岳・ワリモ岳は論外.
真砂子岳は悪くないけど地味だし……やはり,鷲羽岳さんしかないかな,と.
野口五郎小屋の元テント場もだいぶ草が生えて廃された雰囲気が漂い始めてた.
そして,毎回,何か楽しい,東沢乗越では大雲海大会で見惚れてました.
なお,この雲海見てると水晶小屋着くのが暗くなるので一般向けではない.
水晶小屋でミネラルウォーターを売ってたので水割り用に求めてたら,売店の少女が
宿泊か通過か尋ねられて通過だというとどこまでというので「適当な平らなところで
寝袋に入ってゴロ寝します」と素直に答える(嘘は言っていない)と,奥で相談してる.
また,面倒なことになるのかなと思ったら,「小屋の敷地内とか近くではしないで」と.
「あ~,勿論」(こっちから願い下げだ(笑)ということで無事出発.
ヘッドライトで10分くらい歩いたところで右手斜面に坐り姿の仏像みたいなものが.
こんなのあったかな?よくよくみるとエテ公くさい.達磨さんが転んだ,状態か?
あまりノンビリみて,やけになって突っかかられても面倒なので放置して歩き出す.
疲れが出たのかワリモ岳がずいぶん長く感じられたけれど,鷲羽岳に到着.
意外に平らな場所が少ないのと風が強めなのがイマイチだななどとウヰスキー.
星が綺麗……秋空と違って空気が安定して揺れない.天の川も綺麗~.
(黙)
が~~~~~~~っかりっ!! だったの,四方どちらの水平線をみても
明暗の差はあるものの,♪街の灯りが 空を照らすの~ あぁ~ 興醒め~
北アルプスのど真ん中でも街の明かりから逃れることは出来ないのでした.
もっとも,三脚なしではとても撮影できない薄い灯りですけどね.
なんて思ってたら寒くなってきた.腕が震えだしたよ.気温は零度だし
化繊半袖ポロにウール長袖シャツに羽毛インナーに雨具.
涸沢あたりで雪見酒してても寒くないのになぁ……手袋なしか,風か.
しょうがないので寝袋に入って,温まったら腕だしてウヰスキー,と.
ウトウトしたり星観たりしてたらガスが出てきたので本格的に眠る.
%ちなみに,摂氏零度で風速5~10mは今回,高気圧の寒気もあったけど
%割合普通にありそうなので,黒部五郎小舎の方の言にあったように
%一般には冬山用の寝袋の仕事範囲なのかも.迂闊に真似なさらぬよう.
翌日
http://felis.diarynote.jp/200908290250155274/
高瀬ダム~鷲羽岳(一日目)
http://felis.diarynote.jp/200908290212317879/
鷲羽岳~三俣~黒部源流~(ちょっと)~黒部源流~三俣~黒部五郎小舎(二日目)
http://felis.diarynote.jp/200908290250155274/
黒部五郎小舎~稜線道~黒部五郎岳~カール道~黒部五郎小舎~三俣蓮華岳~双六小屋(三日目)
http://felis.diarynote.jp/200908290402245665/
双六小屋~小池新道~新穂高温泉(四日目最終日)
http://felis.diarynote.jp/200908290513088643/
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