10月16日の日記

2009年10月16日 読書
杉井光『さよならピアノソナタ―encore pieces』電撃文庫

4巻で完結したと思ってたら出てきた……5つの短編.
期待と不安をもって読み始めたら,第1話にやられた.
あの譜面の仕掛けを思いついた/知って生かしたのは
このシリーズ最初のナオと真冬の出会い場面とともに
なんて美しい場面を妄想できるんだ,杉井光は~!
あと,メモ帳での屋上のハカマオニゲシを眺める場面とか.
電車の中で読んでいたのに涙流しそうになってしまったよ.

第3話は何か引っかかるところあったユーリが可愛くなる.
第4話では『神様のメモ帳』の著者だよなと思い出したり.

◇メモ
P.17 台所で魚をさばいていると
P.22 オアシスとかストーン・ローゼズとか
P.30 九重寛文  …つい検索してしまったが創作だろう.
P.47 「じゃあなんでプロポーズしないの!」    (……あの時似た状況だったのか?)
P.65 「ふうん。なんでハ音記号まで使えンだ」
    …補助線引くの面倒だから使えるとラクだろう,とは思うのだけどねぇ.
P.83 料理している女の子の後ろ姿というのは具象化した至福そのものだと思うので
   そのままじっと見ていたかったが、ジャガイモ料理なのに砂糖に
   手を伸ばしたのでさすがに止めに入った。  →スペインオムレツ
P.96 真冬が見つけた楽譜は、透写紙に書かれていたのだ。ト音記号をト音記号に。
   ヘ音記号をヘ音記号に。歌を静寂に、言葉を沈黙に――重ねる。
   息を呑む。儚いほど薄い紙を透かして二つの楽譜が溶け合い、ピアノソナタ
   変イ長調がぼくの目の前の夜空に羽化する。独奏曲だ。間違いない。

P.103 多指症
P.137 リック・アレン
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%83%95%E3%83%BB%E3%83%AC%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%89
P.229 好きだった。あれからずっとずっと、好きだった。直巳と真冬のどちらでもなく、
    一緒にいて想いをぶつけ合って泣いたり笑ったりしている二人が、ずっと、
    好きだったのだ。
P.236 「そう。でも、片思いの間がいちばん幸せなのよ」 (ユーリの母親の台詞)
P.286 テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤

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