ひとつの物語の中だというのにこの変化は～．
良くも悪くもＨＪ文庫らしいのかもしれない．
日常的な部分の陽だまりにくつろぐ感じが
とても心地よくて楽しんで読んだけれども
非日常の方の荒唐無稽さも何かほのぼのと
読むことができてこれはこれで悪くなかった．
で，この本の著者が意図したことかどうかは不明だけれど
書かずにいられない，書いていると楽しいという感覚を
数箇所説明的に書いてはいるけれども，それ以上に
色々な部分の情景描写の中からほんわりと感じさせてて
これは，かなり珍しいんじゃないかな，と感じた．
何ていうか，知恵比べとか仕掛けの考案などを頑張らせる
そういう良い意味での挑発をする文章は沢山あるけれど
書くことが楽しいとか，書きたい楽しいことが浮かんでくる
そういうのは，仕組んでも難しいことという気がする．
一緒に散歩していて，ふと視野の隅を横切った猫とか
気を惹かれたものをみたとき，気づくと隣で同じものに
目を留めている，そういう時間のことなど思い出した．
物語にはならないけど情景描写してみようかなどと……．
◇メモ
P.22 ノート……いや、それよりも小さな帳面に（ノート）
P.32 排架 …配架の字ばかり頭にあったけれども図書館用語は排架らしい．
P.68 人形が怪談を飛び下りた （くすくす）
P.82 黒一色の表紙の本を （ノート）
P.102 哲人が鞄から掴み出したのは数本の魚肉ソーセージだ。弁当の補助、もしくは
間食用に鞄に入れっぱなしにしておいたのが役に立った。備蓄食料というのは
いざというときに重要だ、しみじみそう思いつつ、日本ほど葉月に渡す。
P.102 「さすがに飲み物なしでこれを食べるのはきついなあ。しかし水筒の中身は
もう飲み切ったんだよな……水道水で我慢するか……しかしわびしい夕飯だなあ」
…今日日の高校生はあまり水道水を飲まないのかな？
女子はお弁当に水筒とか魔法瓶持ってきてるのも結構いたけれど……．
P.137 今の流行は青田刈りなんだから …青田買い，をこう間違える人多過ぎ．
P.206 フランス人形のような美少女が大口を開けてパンをかっ食らう様子というのを
あまり記憶に留めておきたくないので
…大河のようで可愛い，とか．猫のくわっと開いた口を思えば……．（笑）
P.226 ルーズリーフ （ノート）
P.276 「いやあ、僕は少女漫画しか読まないもんで、バトルものはよく知らないんだよねえ」
◇ノート
イラストでは標準的なバイブルサイズシステムノートを描かれているけれど
読んでいくうちに出世魚のように脳内で変化していくノートだった．
最初は文庫本より小さい版，文庫くらい，え？ルーズリーフ？？と．
本家が高かった頃あったFilofaxの金具を使ったというののスリムサイズを長く使って
Filofax finsburyに移ったけれど……書く手帳にはslim line が具合良いなぁ．
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