6月27日の日記

2010年6月27日 読書
入間人間『電波女と青春男〈5〉』電撃文庫

う~ん,なんなんだろう.もの凄く居心地がいい物語世界.
これまでの巻も楽しく読んできたんだけど,とくに凄い感じ.
丹羽くんのありようが,とてもとても,良い奴,なんだなぁ.
無茶苦茶やられてるようでも,しっかり制御しているから
虐げられてるとか,尻に敷かれてるみたいにはならずに
あぁ,寄って来るよなぁと,みょうに納得してしまう良い奴.
ある種の願望を見事に書き上げてみせている気がする.

◇メモ
P.18 「よぅし決まり! 満を持した女々たんのR-18指定な過激水着がマコ君を悩殺よ!」
   「え、脳殺?」
P.54 「うーみーですよー!」
     …こういうのとか「海だ~」あっても,「やーまーですよー」はないなぁ…….
P.59 「哀の巣窟ですね、はいはい」
P.73 そのいせいは異性だったり、異星だったり、異清でもある。
       …異清が印象的.
P.107 歳を重ねても人間、そうそう根っこが変わらないのは女々さんから学習済みである。
P.126 ガラスのコップは上下が反対にして置かれていた。
      …伏せてでは通じない?他に意図がある??
P.133 宴たけなわ、と言えばいいのだろうか。実は意味をよく知らない。盛り上がっている、
    と解釈すればいいのかな。
P.152 「わたし、せーしゅん女になる」

P.157 「うん、で、そのお酒は?」
    「サシで飲もうってやつだよ、転校生」
P.158 酒瓶を掲げて、ニッと前川さんが唇を吊り上げる。その訪れた目的を聞いて、
    酒、煙草、賭博と縁のない健全な高校生であるところの俺は大いに慌てた。

P.159 「俺らまだ子供……ていうか前川さん、飲めるの?」
    「私は居酒屋の娘だよ。好奇心と環境があれば、いくらでも慣れるものさ」
     その言い分には、分かるものがあった。俺も大分、あの宇宙人の街と藤和家に
    慣れてきたしな。でも、お酒はなぁ。……今飲んだらどんな味と思うんだろうって、
    そういう興味がないと言えば嘘になる。
     宴会でもそうだったけど、大人があれだけ美味しそうに飲んでいるなら、とは。
    でも小学二年生のとき、父親の分を少し飲ませてもらったらあまりに口に合わなくて
    トイレで吐いた記憶が根底にあって、だから少々及び腰だった。
     当時から俺は少しぐらい、酒の味が分かる大人になったんだろうか。
    「……うんまぁ、未成年の飲酒は青春っぽいからな。飲んでみようかな」
    「どういう納得なんだい、それ」
    いやいや、女の子と夜に酒を飲む。しかも未成年。青春ポイントが
    3点確実なのですよ。

P.160 「転校生は可愛いやつだなぁ。頭を撫でたくなる」

P.164 猫が水を舐めるように口に含んでいく。一気に多量を口に入れず、かといって
    休みも挟まず、規則正しく吸う。これが一番効率よく酒を飲めると思う。でも、
    なんだかこの飲み方は青春の息吹を感じない。青春っぽく、青春っぽく……
    どうすればいいんだ?一気に飲んでもやけ酒っぽいし。

P.178 「実はね、転校生。お酒なんて飲むの、私もこれが初めてなんだ」

P.202 「な、なんだよそんなの羨ましくないさー! それとリュリュコやっちゅーに!」
    舌が下の歯から離れきらなかったように、つんのめった名前を自己主張する。
    リュリュコさんか。舌足らずの子が頑張って、『るるこ』を発声しようとした感じだな。
    うむ、悪くない。
     口にした張本人はお気に召さなかったのか、すぐに発言者に問いかける。
    「リュリュコってだれじゃー!」

P.203 バカップルの五倍は聞こえが悪いな、アホカップル。

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