小辺路（高野山～伯母子峠）

熊野古道の小辺路を歩いてみた．

山日記じゃない気もするけれど低山ハイキング的な路だからいいか．

直前に思いついてウェブでおおまかに浚ったけれどもピンと来ない．
ま，昔の一般の人が歩いた路だと，1/400000地図だけで出発．
入り口を様子見するだけで引き返しても良いしということで．

一番早い便で高野山駅に着いて，初めての高野山をざっと回って
眺める．ま，ここは，入れ物じゃなくて中身見なけりゃではある．

高野山全体案内絵図（写真上）により，高野山大学の東の道を辿る．
一切案内などないので，しばらく行ったところのお店の前で尋ねたら
その店の横の路地を入って登っていくと教えてくれた．
％こうや寿司のお店だったと思うが記憶曖昧．地元特産品は確か．

旧い道は大学の西からだけど崩れたという話だった．
後で入手した十津川村役場の案内だと高野山大学の西が経路．
大学の西側→東側（高野山の絵図）→大学の西側（案内）か．

住宅の間の細い急坂を登っていくと左から一本の路が合流する．
程なく，轆轤峠（ろくろとうげ）に出る．ここには，大滝から伯母子峠を経て
本宮へむかう小辺路であることが書かれているので起点は確認できた．
ところどころ軽トラの轍が残る道を進むと薄峠．ここから軽トラ不能の道．
そして，近郊ハイキングのような道をしばらく下って登りだしてしばらくすると
快音を轟かせる二輪・四輪の音が．高野龍神スカイラインらしい．
で……さらに進んだら，スカイラインと合流してしまった．うひゃぁ．
やっと分かれたけれども……再びスカイラインと合流．こんどは長い．
げっそりしつつ進んで，ようやく別れたけれど相変わらず舗装道路．
ときおり車両も通過する．東屋のあるところで休んでいたら
一人さっさと先に行く人がいて，次に来た人がちょっと休んでいたので
少し話をし，その人も先に行く．ようやく歩き出してみたら影もない．
飛ばしているというより，平地の散歩の速度で歩いているだけ，か．
この舗装道路，林道「タイノ原線」というらしい．
「野迫川村長　高田幸篤　書」　とある立派な「林道開設記念碑」．

かなり消耗して大股についたら14時半近く．6時間近くの車道歩きか．

大股から急坂を登るとすぐに低山ハイキング風味で，ほっ．
先はわからないけど，雰囲気好いから良いやとノンビリ歩いていく．
2時間ほどで，中写真の道標があり，時間が読めないので山小屋直行．
まぁ，小辺路を辿るから直行道を外すわけにはいかない，とも．
何の形容もなく「山小屋」は……綺麗な避難小屋だった．水場5分と．
入口から奥まで土間廊下，左右に2m×4m位の板の間．
封筒型シュラフ・小さい銀マット・毛布一枚がある．同宿者なし．
一人現れて，舗装道路にめげた話などする．彼は幕営するとのこと．

暗くなって寝てしばらくしたら，小屋の屋根近くの明かり取り窓で
サルのような声がしてゴトゴト音が．入り込んで袋サル大暴れは嫌だと
手拍子をしてみたりするが反応鈍い．そのうちに静かになった．
翌朝よく見たら樹脂波板打ち付けで窓ではないので杞憂だった．
あとは，鹿が良く鳴いていた．