真っ直ぐな少年頑張る～，少女は健気～
という異能系ライトノベル本道という感じ．
誠一，他の部分は良いのに大声部分だけは
上条当麻しすぎてる，かな，かな，かな．
雪名の家や知識の元の形容が
なんか，悪古臭い印象もあるかな．
読んでて好い感じなんだけど……．
読み始めたときは『紫色のクオリア』みたいに
まっすぐに科学ネタを遊ぶかと思ったけれど
アクセサリどまりな感じ．
人工知能開発におけるフレーム問題などと来たので
つい期待してしまったが，こりゃ，絵画・映画の方かも．（笑）
◇メモ
P.26 「……冴上君。人間に“無限”なんてものは扱えないの」
羽鷺は何故か、少し寂しげにそれを言った。
P.35 「ふふー。困った兄を助けるのも、良い妹の役目だからね！ 気にしないでよ！」
…困ってる，でないと『妹を困らせる兄』の可能性も，と穿ってしまった．
P.83 「……分子間力分解 オープン・ファンデルワールス」
P.105 自宅電話機 …そろそろ，無い家も出始めてるから，か？
P.111「……冴上君は、人工知能開発におけるフレーム問題を知っている？」
人工知能の分野でフレームの語を使い出したのはM.ミンスキーで
フレームシステム理論からだったと思うけどどうだろう．
Minsky’s frame system theory
http://portal.acm.org/ft_gateway.cfm?id=980222&type=pdf&CFID=22899440&CFTOKEN=61265262
英文が面倒だったら，図だけ眺めて，視点が移動したときにどうなるか？
そんな話だと思うべし．フレームは映画カメラのフレームワークから来ている．
あるフレームから見えるものをフレーム系 frame system にまとめて表す．
P.139 ８月の末に降りしきる粉雪。 …兎月山羊は谷山浩子を聴いたか？（笑）
P.179 ――――人間に“無限”なんてものは扱えない。
いつか、彼女が言っていた言葉だ。その言葉の意味が、
ようやく僕にも理解できた。
P.212 いつか彼女が言っていた。人間に“無限”なんてものは扱えない。
愛する者達を全て失い、何一つ残されていない空っぽの時間が
無限に続くのだ。
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