ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア『天国の門 Angel Fix 』 (『星ぼしの荒野から』ハヤカワ文庫SF所収)

『神様のメモ帳』を楽しんでいるので
一応は読んでおかないとと思って.
訳がひどいのか,元の文が妙なのか.
ずいぶんパサついていて,設定のオチで
考えると恐ろしいですね,というだけの印象.

『たったひとつの冴えたやりかた』ですら
あまり,良いとは思えないクチなので
冷淡な評価になっているかもしれない.
今回は,この61頁分/496頁だけで
残りを読む気が失せてしまった.

ネタバレ要約というか説明 反転して読まれたし.

善人に,善人にとって素敵にみえる土地へと
移動できる手段を与えて,地球上の善人を
自主的に移住させて消滅させれば
残った善人じゃない者達が勝手に
自滅への道を辿ってくれて
この素敵な星が手に入るのさ
そういうエイリアンの目論見のお話.

文章に切れ味があれば,この内容でも
また違う感想をもったかもしれないけど.

◇メモ
P.18 ウィーランはぼそりときいた。「なんだい、フレム度って?」
   「ああ、それは電磁的配置のぜんたいから生まれるひとつの条件です。
    ヴァン・アレン帯でしたか?わたしもその説明を理解できたためしが
    ありません。ある惑星にはそれがあり、ほかの惑星にはそれがない。
    個人的にはそれが大好きです」
P.61 「こちらはシュシュリ」と新しい声がいった。「仕事はすごく順調に進んでる。
   キーの手持ちがなくなったほどだ。ゴルキーという町だよ。哀れを催さないか、
   ええ?完全に実は熟しきったぜ。なあ、あの連中のばかばかしいほど短い
   世代がふたつほど過ぎたころには、この惑星の上に正気の人間は
   ひとりもいなくなる」
   「ああ」とジョーが幸福そうにいった。「あとはビョーキの連中が同士討ちで
   死に絶える前に、この星をあんまりひどく痛めつけないよう祈っておこう。

コメント

nophoto
Kothavara
2012年8月14日12:07

Wow! That’s a really neat asnewr!

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