入間人間『僕の小規模な奇跡』メディアワークス文庫
以前,単行本で読んでて,後日談が気になり
それだけ試そうと手にしてみたら……忘れてる.
それで,頭から通して読んでみて,印象が違う.
前回読んだときの感想がとても気になるけど
見ないで,今回の感想を書くほうが面白そうだ.
主人公二人の恋模様がとても素敵な物語.
なんか不器用な天使たちが大勢という感じで
天使というのは浮世離れしてるという意味で
何ともオカシイようでいてマトモに動いてて
ひ弱なようでいて意外に強靭なんだなぁと
枝瀬愛や大江湯女みたいに際立たないけど
本質的なものは流れているなぁと.
◇追記 上の文を書いた数分後.
単行本を読んだときの感想
http://felis.diarynote.jp/200912051415118454/
うろ覚えの感じともまた違っていた.
ここで痛いと書いてるのはネット語的な意味ではなくて
ツライ苦しいと感じる普通の意味なので
痛すぎて思い出せなくなっていたの,かな.
ただ,気になって引用していたメモ部分だけでもMW文庫版では
微妙に変わってるのもあるので,存外に変わっているのかも.
ちと検索したけど比較まとめサイトは拾えなかったから
じっくりじわじわ自分でやるしかないのかなぁ.
しかし,何となく気になってメモした部分が,悉く異なっていた.
印象の違いは読む側の変化によるものかもしれない.
◇メモ
P.40 「あいつかぁ……いや確かに可愛いよな」
だろうだろう、と俺はようやく視力の優れた友人を発掘できて調子に乗る。
ただトマトはその続きを言い渋るようにしていたから、彼女への賛美は
手放し状態ではないみたいだ。
P.201 「きみはマヨラーってやつ?」
「ラブキューピーって感じ」
P.214 『どうすれば○○になれますか』という質問はよくあるけれど、
『才能があること前提だから、きみに正しい返事をすることは
とても難しい』という回答以外は、漏れなく嘘や欺瞞に
満ちていると思っていい。
P.260 布団の上で足をジタバタさせて枕に顔を埋めるのは、女の子が
やるから絵となり、許容されるのであって十八歳の男子大学生が
行っても何ら価値がない。見世物でさえない滑稽な姿を晒すことに
耐えられそうもない俺は、というわけで、床で海老反りしていた。
日本語気にしない。
P.397 諦めと頭の回転は速い方が良い、とは誰の弁立ったか。
P.407 外へ走り出す寸前、個室の向こうの彼女に、トマトは穏やかな
声をかけた。
「こんなときだけど、オレの絵を切り裂く理由、教えてくれる?」
「……あなたが自分の絵を描こうとしないからよ」
トマトは『ああ、やっぱり』という顔をして、振り切るように駆け出した。
P.408 「ど、努力賞は、努力した、から、 ! 足掻く、から! に、逃げないの!」
涙声で鼻水垂らしながら、女の子が何かを叫んでいる。
何を、と挟むより迅速に反応したのが一人。
「よく言った!」
快活に、我がことのように、妹は何年もの鬱憤を乗り越えて吼える。
そして妹は何かの準備を始めるように、腰を屈めて下半身を慌しく動かす。
まさかこの状況下で、膀胱に第二陣でも到来したんじゃないだろうな。
P.412 鶏の唐揚げにマヨネーズは摂理だけど、ナポリタンにマヨを添えるのも
宇宙の法則か何かに登録しておいて損はないと固く信じる。
気の利かない喫茶店にはマヨネーズがテーブルに常備されていないので、
わざわざ店員に頼んで厨房からもってきて貰った。で、それをかけて
スパゲテーモチャモチャしていた。
P.414 「つーか私のこと、誰から聞いたの?」
「あなたのお兄さんから」
流石バカ兄貴、個人情報を保護する発想がない。秘密主義と正反対、
開放主義と言うべきか。隠し事を作ろうとしないのだ。浮気は即座に
感知される男と言えよう。
「あのとき、よく言った、って叫んでくれたから。興味をもって」
P.426 この手の甲を掻く癖、幾度か観察した中での推測を纏めてみると……
何か言い足りないときや、或いは本音、口外する筈の内容を肉抜きして
語った場合に表れる傾向があるみたいだ。
P.436 被害者のお陰で、主人の問われる罪は随分と軽くなった。
P.476 「実は来週、告白するつもりなんだけどその日にデートしてくれない?」
P.497 彼女に怒られるならやっぱり、面と向かってに限る。
以前,単行本で読んでて,後日談が気になり
それだけ試そうと手にしてみたら……忘れてる.
それで,頭から通して読んでみて,印象が違う.
前回読んだときの感想がとても気になるけど
見ないで,今回の感想を書くほうが面白そうだ.
主人公二人の恋模様がとても素敵な物語.
なんか不器用な天使たちが大勢という感じで
天使というのは浮世離れしてるという意味で
何ともオカシイようでいてマトモに動いてて
ひ弱なようでいて意外に強靭なんだなぁと
枝瀬愛や大江湯女みたいに際立たないけど
本質的なものは流れているなぁと.
◇追記 上の文を書いた数分後.
単行本を読んだときの感想
http://felis.diarynote.jp/200912051415118454/
うろ覚えの感じともまた違っていた.
ここで痛いと書いてるのはネット語的な意味ではなくて
ツライ苦しいと感じる普通の意味なので
痛すぎて思い出せなくなっていたの,かな.
ただ,気になって引用していたメモ部分だけでもMW文庫版では
微妙に変わってるのもあるので,存外に変わっているのかも.
ちと検索したけど比較まとめサイトは拾えなかったから
じっくりじわじわ自分でやるしかないのかなぁ.
しかし,何となく気になってメモした部分が,悉く異なっていた.
印象の違いは読む側の変化によるものかもしれない.
◇メモ
P.40 「あいつかぁ……いや確かに可愛いよな」
だろうだろう、と俺はようやく視力の優れた友人を発掘できて調子に乗る。
ただトマトはその続きを言い渋るようにしていたから、彼女への賛美は
手放し状態ではないみたいだ。
P.201 「きみはマヨラーってやつ?」
「ラブキューピーって感じ」
P.214 『どうすれば○○になれますか』という質問はよくあるけれど、
『才能があること前提だから、きみに正しい返事をすることは
とても難しい』という回答以外は、漏れなく嘘や欺瞞に
満ちていると思っていい。
P.260 布団の上で足をジタバタさせて枕に顔を埋めるのは、女の子が
やるから絵となり、許容されるのであって十八歳の男子大学生が
行っても何ら価値がない。見世物でさえない滑稽な姿を晒すことに
耐えられそうもない俺は、というわけで、床で海老反りしていた。
日本語気にしない。
P.397 諦めと頭の回転は速い方が良い、とは誰の弁立ったか。
P.407 外へ走り出す寸前、個室の向こうの彼女に、トマトは穏やかな
声をかけた。
「こんなときだけど、オレの絵を切り裂く理由、教えてくれる?」
「……あなたが自分の絵を描こうとしないからよ」
トマトは『ああ、やっぱり』という顔をして、振り切るように駆け出した。
P.408 「ど、努力賞は、努力した、から、 ! 足掻く、から! に、逃げないの!」
涙声で鼻水垂らしながら、女の子が何かを叫んでいる。
何を、と挟むより迅速に反応したのが一人。
「よく言った!」
快活に、我がことのように、妹は何年もの鬱憤を乗り越えて吼える。
そして妹は何かの準備を始めるように、腰を屈めて下半身を慌しく動かす。
まさかこの状況下で、膀胱に第二陣でも到来したんじゃないだろうな。
P.412 鶏の唐揚げにマヨネーズは摂理だけど、ナポリタンにマヨを添えるのも
宇宙の法則か何かに登録しておいて損はないと固く信じる。
気の利かない喫茶店にはマヨネーズがテーブルに常備されていないので、
わざわざ店員に頼んで厨房からもってきて貰った。で、それをかけて
スパゲテーモチャモチャしていた。
P.414 「つーか私のこと、誰から聞いたの?」
「あなたのお兄さんから」
流石バカ兄貴、個人情報を保護する発想がない。秘密主義と正反対、
開放主義と言うべきか。隠し事を作ろうとしないのだ。浮気は即座に
感知される男と言えよう。
「あのとき、よく言った、って叫んでくれたから。興味をもって」
P.426 この手の甲を掻く癖、幾度か観察した中での推測を纏めてみると……
何か言い足りないときや、或いは本音、口外する筈の内容を肉抜きして
語った場合に表れる傾向があるみたいだ。
P.436 被害者のお陰で、主人の問われる罪は随分と軽くなった。
P.476 「実は来週、告白するつもりなんだけどその日にデートしてくれない?」
P.497 彼女に怒られるならやっぱり、面と向かってに限る。
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