5月29日の日記

2012年5月29日 読書
和智正喜『消えちゃえばいいのに』富士見ファンタジア文庫

何だこれ?妙な気分のまま400頁弱通過した.
ただ,どう転がしていくのだろう?と考えるのが
地味に面白いからか,嫌にならないうちに読了.
文章まあまあ,プロット乱暴,内容は無いよう…….
泰山鳴動したけどネズミ一匹すら出てこない.
最後のアレが出たものというなら,本文長すぎ.
ま,出した富士見ファンタジア文庫が一番変.(笑)

◇メモ
キィン 48 91 135 143 145 175 195 226 300 375~
P.30 欠落。
   ――自分には致命的な欠落がある。
P.64 和服。薄紫に小さな星が銀河のように散らされた柄で、祖母の
   お気に入りだった。襖を開けた瞬間の錯覚は、そのせいだった。
    とはいえ、その着こなしはひどかった。同じく祖母の銀の帯を
   締めてはいたが、着物がはだけないように縛っているだけだ。
   裾は乱れ、右足がほとんどつけ根まで剥き出しになっている。
P.126 ごくごくと喉を鳴らした次の瞬間。
    嘔吐。そして激しい痙攣。
    猛毒のヒ素が寛恕の肉体を苛む。
    …急性中毒の描写としてどうかねぇ?
P.93 この前と同じく、祖母の薄紫の着物に、銀色の帯を無造作に
   結んでいる。だが、着ているというよりは、相変わらずだらしなく
   羽織っているだけで、肩甲骨のあたりまで肌が剥き出しになっていた。
P.101 「一樹は、これ着られるの、嫌なの? 嫌い?」
    「あぁ、そりゃ、嫌だけど」
P.132 窓から月の光が差し込んで、一糸まとわぬモルの裸身を
    青白く照らしていた。
P.148 モルが立っていた……のはいいが、分厚い茶色の布……
    絨毯を身体に巻きつけている。茶色の太巻き、になっていた。
P.164 場違いな言葉に、俊作も食いついてきた。
    「前、モルに怒ったんだよ。祖母ちゃんの着物を勝手に着てたこと。
    そしたら、着物と帯を置いてって。さっき久しぶりに姿を見せたら、
    古い絨毯を身体に巻きつけてて。太巻きみたいに」
P.178 モルが服を着ている。昨晩の茶色の太巻きではなくなっていた。
    「ゴス……ロリ?」
    それが正しい表現かどうか、一樹にはよくわからない。黒いミニの
    ドレスだ。細いストラップがあるだけで、肩は剥き出しになっている。
    ウエストがきゅっと絞ってあって、スカート部分は黒いレースが
    何段にも重なっている。それだけなら「ゴス」でもよさそうだが、
    ところどころにピンクのリボンがついている。
    「どうしたんだ、それ?」
    「さっき見つけた。庭の木にかけてあった」
P.216 「その服。モルの服、俊作、お前が届けたんだな」
    「そうだよ。絨毯巻いてるなんて、話に聞くだけでも、あまりに
    可哀想だったからね。家にあったヤツを持ってきた。サイズも
    ぴったりで良かった。コスプレ用の安物なんだけど、さすが
    本物が着ると似合うというか、ぴりっとしてるね」
P.266 包みの中から水色の可愛らしいランチボックスが現れた。蓋をとると、
    中にはオムレツと綺麗に盛られた野菜が入っていた。
P.299 添えられていた小さなスプーンを手にすると、一樹はオムレツを頬張った。
P.302 乙女は毎日、真澄の弁当を届けにきた。中味は変わらずオムレツで、
    一樹は毎回、それを昼食にした。
P.330 「裏から出て、ぐるーっと表に回ってピンポーンって感じ。
    あのオムライスだって、こっそり、ここの台所で作ってたんだよ」
P.331 「可哀想な朝倉。世界でいちばん大事な言葉、奪われて」
P.368 隅にある脚立のネジを少しずつ、本当に少しずつ緩めていった。
    …多くの脚立はネジ止めではなくリベット止めだったりする.

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