11月16日の日記

2013年11月16日 読書
森田季節『烈風の魔札使(マージ)と召喚戦争 1』オーバーラップ文庫

途中までは,場の形成の様子にウタカイを思ったけど
あれより誰でも想起しやすそうなかわりに少し弱い?
そんな感じを持ちながら読み進んでいって
ラブコメ成分が強くなってからは,編集趣味もある?とか
いろいろ思ったけれども,キャラの森田季節作品くささが
ちゃんとしてるので気持ちよく読めた.
あまり強くなさそうだけど,ヘタレてない真っ直ぐな男の子と
美点残念モザイクが面白い女の子とが漂わす微妙な間抜感.
こういう長閑な感じは,けっこう稀有なんじゃなかろうか.

◇メモ
P.143 「ああ、芹香っていう、日本に来てた魔札使だよ」
     マユはびっくりしたように口を押さえた。
    …説明は,先の巻かな.

P.205 「大抵はアスファルト……瀝青だな」

P.280 「だから、こんなところに連れてきてくれたリッカには感謝してる」
     リッカは何も答えなかった。
     ただ、少し楽しそうに、誇らしげに下を向いた。
    「それと、こんな変な世界を教えてくれた芹香先輩にもな」
     途端、リッカの口元がぴくっと動いた。
    「ねえ、エイジ、セリカって人のこと、あなたはどう思ってるの?」
    「へっ?」
     どう思うかと問われれば、とらえどころがないとでも
    答えるしかないが……。
    「もしかして、あっちでたぶらかされたの?そういうことなの?」
    「誤解も誤解だ! 会った時間だって半日もないぞ!」
    「いやあ、なかなかお二人、いい感じになってるね~」
     第三者の声が割りこんでくる。
     エイジに詰め寄ろうとしていたリッカが「ひゃあっ!」と
    あわてて飛びのいた。
     サーラウネがにやにやして浮かんでいた。
    「サーラウネ、消えたんじゃなかったの!?」
    「完全に消えたとは言ってないわ。面白そうなことに
    なりそうだから、ちょっとだけ力を残してたの。そしたら、
    本当に面白そうなことになりそうだなって」
    「…………」
    「いやあ、痴話げんかって楽しいわね。
    「…………」
    「エイジ君、大変だろうけど、リッカのこと、これからもよろしくね」
    「…………うるさい! もう、帰れ!」
    「リッカの夢はこう見えても、立派な騎士のお嫁さんになることなのよ」
    「だから、余計なこと言わないでいいのよ! そんな昔の話、蒸し返すな!」
     あんまり茶化されて、もうリッカは泣いてしまいそうなほどだ。

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