健速『六畳間の侵略者!? 14』HJ文庫
なんか,こういう空気が好きでシリーズ追ってるんだよ.
そんな気分に浸って楽しく読んだ.あとがきによると
『これまでやろうとして出来なかった事』とあるけれど
どのあたりがそうなのかが,すぐには思いつかない.
◇メモ
P.118 『聞くがいい、少女よ。今から二千年程前、ある国に偉大な皇女がいた。
彼女の国は危機に瀕したが、彼女は己の身に備わった才覚―――
力だけで、その危機を乗り切った』
P.119 『その通りだ。目に見える力ではないが、強い力を持った少女だった』
力というものは、物理的な現象として現われるものばかりではない。
人の心を見通す知恵であったり、お金を持っているかどうかや、
医学の知識であったりする。ここで語られている少女の力は、
多くの人を惹き付け、未来へと導く、王者の力だった。
『だが、それが彼女の不幸でもあった』
―――ふこう………? ちからがあるのに………?
『そうだ。力があるという事は、一人で何でもできるという事。
助けを必要としないという事。彼女は偉大な皇女でありすぎた。
だから彼女は国を救うことは出来たが、愛する男と結ばれる事は
できず、ひっそりと孤独な生涯を終えたのだ』
―――ずっとひとりだなんて………かわいそうに………。
『強い力というものは、人を孤独にする。少女よ、お前も例外ではない。
今より強くなろうとすれば、お前は人の枠を超えてしまう。その力は、
お前を孤独にするだろう。それが力の代償なのだ』
―――こどく………ちからの、だいしょう………。
P.120 『だがそれはお前を不幸にする。お前は普通の少女の人生を
手放すことになるだろう。愛するものと結ばれ、子を産み、
育てる………そんな当たり前の人生に、背を向ける事になる。
それでもお前は力を望むのか?』
P.120 ―――ええ。こうつごうだもの。
P.121 しかし静香の考えは正反対だった。普通の人生を送れなくなることを
好都合だと、幸せな事だと考えていたのだ。
『好都合だと?』
その意外な答えに、声の主は戸惑っていた。そして静香は戸惑う
声の主に、楽しそうに笑い掛けた。
P.121 ―――そうよ。わたしのだいすきなひとたちは、みんなつよい
ちからをもっているの。そしてあなたのいうとおり、こどくな
ひとたちよ。いちばんはさとみくん。いちばんつよいけど、
いちばんさびしいひとなの。あのひとをささえてあげるには、
おなじぐらいつよくなって、よこにならばないといけない。
だからこどくにでもなんでも、なってやるわ。このよにはね、
そうならないとささえられないひとだって、いるんだから………。
『………よく分かった。その心の有り様が、儂を引き寄せたのだな………』
声の主が静香に語り掛けたのは決して偶然ではない。自身の力を
預けるに相応しい心の持ち主を選んだ。声の主は今の静香の言葉を
聞いて、彼女がどうしてそういう心を持っているのかを知った。
そして自分の目に狂いが無かった事を喜んだ。
―――えっ どういうこと?
しかし静香にはそうした事情は分からないから、首を傾げるばかりだった。
P.122 『なんでもない。だた………件の皇女も、お前のような考え方ができれば、
幸せな人生を送れたのかもしれんと思ってな』
―――しあわせなんて、じょうきょうときぶんしだいじゃない?
確かに強い力を持って、普通の人達の中で生きようとすれば
不幸にもなるだろう。しかし力を持っている人達の中で生きるなら
必ずしもそうではない。力そのものは幸せかどうかを決めたりはしない。
静香はそんな風に思っていた。
『よく言った。やはりお前は………力の申し子だ』
―――それ、ほめてる?
『褒めている。儂の最上級の褒め言葉だ』
―――だったらいいけど………。
%このあたり,地の文なしで会話だけの方が素敵になるきもする.
P.257 「我々もあまり手荒な事はしたくないのですよ! 仮にも
時期皇帝陛下ですからっ!」
%この著者には珍しい誤変換,だろうな.
なんか,こういう空気が好きでシリーズ追ってるんだよ.
そんな気分に浸って楽しく読んだ.あとがきによると
『これまでやろうとして出来なかった事』とあるけれど
どのあたりがそうなのかが,すぐには思いつかない.
◇メモ
P.118 『聞くがいい、少女よ。今から二千年程前、ある国に偉大な皇女がいた。
彼女の国は危機に瀕したが、彼女は己の身に備わった才覚―――
力だけで、その危機を乗り切った』
P.119 『その通りだ。目に見える力ではないが、強い力を持った少女だった』
力というものは、物理的な現象として現われるものばかりではない。
人の心を見通す知恵であったり、お金を持っているかどうかや、
医学の知識であったりする。ここで語られている少女の力は、
多くの人を惹き付け、未来へと導く、王者の力だった。
『だが、それが彼女の不幸でもあった』
―――ふこう………? ちからがあるのに………?
『そうだ。力があるという事は、一人で何でもできるという事。
助けを必要としないという事。彼女は偉大な皇女でありすぎた。
だから彼女は国を救うことは出来たが、愛する男と結ばれる事は
できず、ひっそりと孤独な生涯を終えたのだ』
―――ずっとひとりだなんて………かわいそうに………。
『強い力というものは、人を孤独にする。少女よ、お前も例外ではない。
今より強くなろうとすれば、お前は人の枠を超えてしまう。その力は、
お前を孤独にするだろう。それが力の代償なのだ』
―――こどく………ちからの、だいしょう………。
P.120 『だがそれはお前を不幸にする。お前は普通の少女の人生を
手放すことになるだろう。愛するものと結ばれ、子を産み、
育てる………そんな当たり前の人生に、背を向ける事になる。
それでもお前は力を望むのか?』
P.120 ―――ええ。こうつごうだもの。
P.121 しかし静香の考えは正反対だった。普通の人生を送れなくなることを
好都合だと、幸せな事だと考えていたのだ。
『好都合だと?』
その意外な答えに、声の主は戸惑っていた。そして静香は戸惑う
声の主に、楽しそうに笑い掛けた。
P.121 ―――そうよ。わたしのだいすきなひとたちは、みんなつよい
ちからをもっているの。そしてあなたのいうとおり、こどくな
ひとたちよ。いちばんはさとみくん。いちばんつよいけど、
いちばんさびしいひとなの。あのひとをささえてあげるには、
おなじぐらいつよくなって、よこにならばないといけない。
だからこどくにでもなんでも、なってやるわ。このよにはね、
そうならないとささえられないひとだって、いるんだから………。
『………よく分かった。その心の有り様が、儂を引き寄せたのだな………』
声の主が静香に語り掛けたのは決して偶然ではない。自身の力を
預けるに相応しい心の持ち主を選んだ。声の主は今の静香の言葉を
聞いて、彼女がどうしてそういう心を持っているのかを知った。
そして自分の目に狂いが無かった事を喜んだ。
―――えっ どういうこと?
しかし静香にはそうした事情は分からないから、首を傾げるばかりだった。
P.122 『なんでもない。だた………件の皇女も、お前のような考え方ができれば、
幸せな人生を送れたのかもしれんと思ってな』
―――しあわせなんて、じょうきょうときぶんしだいじゃない?
確かに強い力を持って、普通の人達の中で生きようとすれば
不幸にもなるだろう。しかし力を持っている人達の中で生きるなら
必ずしもそうではない。力そのものは幸せかどうかを決めたりはしない。
静香はそんな風に思っていた。
『よく言った。やはりお前は………力の申し子だ』
―――それ、ほめてる?
『褒めている。儂の最上級の褒め言葉だ』
―――だったらいいけど………。
%このあたり,地の文なしで会話だけの方が素敵になるきもする.
P.257 「我々もあまり手荒な事はしたくないのですよ! 仮にも
時期皇帝陛下ですからっ!」
%この著者には珍しい誤変換,だろうな.
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