3月18日の日記

2015年3月18日 読書
川原礫『アクセル・ワールド (16) ―白雪姫の微睡―』電撃文庫

メタトロンが好かったね,の巻.
ハルユキが成長して?AW読んでて感じる鬱陶しさが
非常に希薄になってる気もするけれど,何となく散漫.
細切れ読みになったため,かもしれないけど.

◇メモ
P.156 幼馴染の、小さくも頼もしい背中を見守りながら、ハルユキは
    心の奥でふと考える。
     シトロン・コールで、メタトロンの消滅を巻き戻すことは
    できないだろうか。メタトロンはハルユキに、ある意味では
    憑依していたのだから、ハルユキのステータスを遡行させれば、
    もしかしたら……。

P.248 無制限フィールドで、ライム・ベルが災禍の鎧マークIIを
    還元している時、ハルユキは考えた。シトロン・コールならば、
    メタトロンの消滅をも巻き戻せるのではないか、と。
     その希望――あるいは未練は、今も消えていない。可能性が
    〇・一パーセントでもあるのなら、試して欲しいという気持が強く存在する。
     けれど。
     世田谷エリアで出会った、ショコラ・パペッターは言っていた。
    仮にいちど死んだエネミーが復活しても、それはあくまで同じ種類の
    エネミーというだけで、まったく同じ個体が再生するわけではない。
    長い時間をかけて育んだ絆は、二度と甦ることはない……。
     仮にメタトロンを復活させられたとして。それが、ハルユキと戦い、
    ハルユキと語らい、ハルユキを守って消滅したあの
    誇り高い大天使であるという保証はないのだ。まったく新しい、
    神獣級エネミー《大天使メタトロン》として再生すれば、
    その個体は、即座にハルユキとチユリを殺すだろう。
     いや、攻撃されるのを恐れているわけではない。メタトロンの本質は、
    無制限中立フィールドで八千年とい膨大な――人類史で言えば
    縄文時代から現代に達するほどの時を生き、知性を磨き、
    思索を深めた《魂》だ。その魂なきエネミーとして蘇生させるのは、
    メタトロンに対する冒涜に他ならない。何より、彼女自身がそれを……望むまい。

P.271 …………たしは……テラス。メタト……の、盟友。

     あたかも、旧式のラジオ受信機をチューニングするように、少しずつ
    声がクリアに、大きくなる。ハルユキは両手の痛みも忘れて、
    懸命に意識を集中させる。

    …………メタ……のコアとのリンクは、まだ……まえの中に残存して……す。
    …………コアを修復できるかどうかは、おまえ次第。おまえたちが
    心意と呼ぶ力の強さ次第。
    …………残された時間は少ない。コアが消滅するまえに……
    …………手を、伸ばしなさい。そうす……ば、きっと…………どく…………

コメント

お気に入り日記の更新

最新のコメント

この日記について

日記内を検索