1月9日の日記

2013年1月9日 読書
野村美月『“朝顔” ヒカルが地球にいたころ……(6)』 (ファミ通文庫)

最初の花里みちると帆夏と是光の図書館場面とか
きゅぅと嬉しい場面もところどころにあるけれども
是光が朝衣に壮絶にぶった切られてもめげないで
ヒカルの願いに応えようと健気に頑張り痛々しい.
野村美月流潤いがなかったら読めないかも.

◇メモ
P.199 「っっ――あのな……っ、あるやつが、間違った方向へ
     どんどん進んでいって、戻れっつってもきかねぇんだよ」
    半ばやけくそで言う。
    帆夏がぽかんとする。
    ああ、なに言ってんだ俺は。
    引っ込みがつかず、さらにぐっと身を乗り出してしまう。
    「で、でも、そいつにとっては、その道しか見えてなくって、
    それを進むことがなにより大事だって信じてる。そういうの、
    どうすりゃいい?襟首つかんで無理矢理連れ戻すか?
P.200 それともそいつの意思を尊重して、見送るか?」
    帆夏は困惑しているようだったが、是光が眉をつり上げ、
    目を見開き、大真面目だったからだろう。
     少し考えたあと、答えた。
    「ついていってあげたら」
    密閉された暑苦しい部屋に、涼しい風が、すっと吹き込んで
    きたようだった。是光は目を丸くしたまま、帆夏を見つめ返した。
    「迷ってたら、その人、どんどん遠ざかってっちゃうよね?
    そのうち見失っちゃうかもしれない。そうなってから後悔するより、
    一緒に行けば、なにかあったとき助けてあげられるし、そのうち、
    こっちの言葉に耳を貸してくれるかもしれないし、あたしなら、
    きっとついてくよ」

P.201 「おまえ、やっぱヘリオトロープだな」
    1の葵で,『女心のわかるアドバイザー』を指している.
    http://felis.diarynote.jp/201111171531305378

P.275 是光の口調も表情も明るかったのに、朝衣はヒカルの澄んだ笑みを
    思い出して、喉に固い息がぐっと込み上げた。

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