9月12日の日記

2011年9月12日 読書
野村美月『“文学少女”見習いの、卒業。』ファミ通文庫

なんか,とにかく,菜乃がひたすら可愛いくて
どうにもヘンだという感じがしてしまったので
読み終えてからシリーズの感想を読み返した.
『初戀』で日阪菜乃の凄さに感心してるけど
可愛いと受け止めていた気配はなくて……
この巻で変わったか,こちらが馴致されたのか.

結構,重めの内容なのだが,嫌な感じは希薄.
だけど,遠い感じがして,嫌さを感じないのかも.
引用される『こころ』や『桜の園』の感じ方で
わたしにはついていけないかな,という感が.
本編の方での『人間失格』と同じくらいに遠い.
そういうのと似た意味で.

『青空に似ている』というモチーフが出るたび,大好きな
内田善美『空の色に似ている』を思い起こしてしまい
もしかしてオマージュなのかな?でも,う~ん??など
妄想を逞しくしてしまう.

挿話集1
http://felis.diarynote.jp/200901061922498314/
初戀
http://felis.diarynote.jp/200905112037386815/
挿話集2
http://felis.diarynote.jp/200909070252052133/
傷心
http://felis.diarynote.jp/201001261711133914/
挿話集3
http://felis.diarynote.jp/201008271421377179/

◇メモ
P.25 あの瞳ちゃんが、無表情で、イナゴを食べてる。
P.51 二十六歳の大学院生から見たら、中学一年生の女の子なんて、まるきり子供だ。
   …『ロンリー・コンバット』の設定が26歳塾講師と13歳女子中学生だったっけか.
P.72 アウグストという仰々しい名前も瞳ちゃんがつけた。本名はもっと長くて、
   フリードリヒレオなんちゃらバイスなんちゃらとかいうんだけど、呪文みたいで
   覚えられない。
P.303 「えへっ、わかっちゃったんだ。瞳ちゃんが、お弁当にイナゴを食べてた理由。
    瞳ちゃん虫が大嫌いだし、ごはんの好き嫌いも多いのに。
     熱帯雨林でもサバンナでも先生についてゆきたかったから、虫くらい
    食べられるようにならなきゃって思ったんだよね。
     …それで,佃煮だけ,というのが野村美月さんだなぁ.(くすくす)
P.318 「あのね、アウグストの名前は、先生と二人で決めたんだよ。フリードリッヒ・
    レオポルト・アウグスト・ヴァイスマンは、ドイツの動物学者の名前なんだよ」

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