動作を指しているから,屏風坐りという気もするが…….
甲野善紀『術と呼べるほどのものへ』の中にある所作を
試してみた.できているかというと相当に怪しいけれども
ある段階で,肋骨より下側の背中が全体的に複雑に動く.
四股を踏んで,安定度が高まるにつれてよく使う気がする
そういう部分とかなり重なっているという印象.

◇2012年10月8日追記
件の筋肉が働きだすあたりは,たしかに言葉にし難い.
いや,交通整理とか主体的に操作している感じはなく
自動的に動いてるような感じがする.
何となく,スキーで遊んでコブ斜面を速くではなく面白く滑るとき
よく使う筋肉という気もするが,その時は片側を強く使う気も.

◇12月25日追記
『踵を肩幅程度に開く』のが大事で,狭いとうまくいかない.
気分的に真っ直ぐ下がる点より十数mm前に
尻先を動かすようなつもりでやると,らしきものができる気がする.

『術と呼べるほどのものへ』 P.110
| まず両足を、爪先を開いた形で踵を肩幅程度に開く。
| 爪先を開く角度は30度ぐらいで、それより大きいと
| 人によってはやりやすいようだが、「屏風座り」としての
| 働きが減ってくるように思う。もっとも、まだ研究が
| 始まったばかりだから、何とも言えないが……。
|  とにかく、この「屏風座り」で現在分かっていることで
| 言えば、背中を垂直に近く、少しまるめた状態のままの状態で
| 腰を落としてゆくと、膝が45度か30度くらいになった時点で
| 多くの人達はどうしてもこの姿勢を保つのが難しくなってきて、
| 上半身が前傾してくるか、そうでなければ踵が上がってくる。
| 私の場合は、上半身が前傾しそうになってくると、
| 腎臓の後ろ辺りの突っ張ってくる背筋を交通整理して、
| 上半身が前傾せず踵が上がらないようにしていくのだが、
| この交通整理という感じを他のどのような言葉で言えば
| 伝わるのかまったく分からない。
明月記に記述された超新星(かに星雲M1)
明月記に記述された超新星(かに星雲M1)
よく話題にされるけれども,原典を確認したいとき
どこに出てるかを書いている人は少なくて…….
斉藤国治さんの記述を読んで国書刊行会本で確認.

国立国会図書館デジタル資料 明月記. 第3
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/991255/129
(明治44年9月 國書刊行會)1911-1912

明月記 第三 昭和45年7月5日第1刷発行 国書刊行会 も同内容.

上記urlで表示される頁の
左側上段,寛喜二年十一月八日の記述の後に
L.-4 『客星出現例~』のところ,伝聞が記されている.

下段L.3の
『後冷泉院天喜に年四月中旬以降丑時、客星出觜參度、
 見東方、孛天關星、大如歳星』が該当箇所.
%四月ではなくて五月と読みかえる.

%天關星=おうし座ζ星(ゼータ星)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%8A%E3%81%86%E3%81%97%E5%BA%A7%E3%81%AE%E6%81%92%E6%98%9F%E3%81%AE%E4%B8%80%E8%A6%A7

これを射場保昭さんが "Popular Astronomy" に投稿して
明月記が有名になったり,天変地異はないものとして
記録が残っていないキリスト教圏という話がでたりした.
斉藤国治さんの本によるとアラビアでも記録が残ってた由.

斉藤国治さんの記述によると
| 昭和5年(1930)のころから、当時東京天文台の神田茂技師は
| 「皇紀二六〇〇年(1940)記念事業」の一環として、日本に残る
| 天文史料を総括的に収集することを開始していた。それはやがて
| 昭和10年(1935)になって『日本天文史料』という労作にまとめられた。
| 射場氏は神田氏がまだ編纂途中にあった原稿を見せてもらい、
| 神田氏の許可をうけた上で、その中のごく一部分を英文にまとめて
| アメリカの雑誌に投稿した次第である。

天文マニアで,漢文もすらすらとは凄過ぎると思っていたが
こういう背景があったのかと納得.

◇参考文献◇
斉藤国治
定家『明月記』の天文記録-古天文学による解釈-
慶友社 1999 ISBN:4-87449-029-8

◇追記
 明月記にある,客星の記述8つの内で超新星は3つで
 定家が観たのではなく過去の文献からの引用のみ.

 %『螢』の字は正しくは虫でなく火.

○ 1006年5月1日
一條院寛弘三年四月二日、癸酉、夜以降騎官中有大客星、如螢惑、
光明動耀、連夜正見南方、或云、騎陣将軍變本體増光歟、

| 「騎官」と「騎陣将軍星」とは中国の星名である。すなわち、
| 「騎官」とはケンタウロス座のη、κなどと、
| おおいぬ座のα、βなどを服務星宿のこと。
| 「騎陣将軍星」とは騎官のすぐ南側にある独立星で
| おおかみ座のκ1、κ2星のこと。

○ 1054年5月20日~29日[6月19日~28日] この日記の記事
後冷泉院天喜二年四[五]月中旬以降丑時、客星出觜参度、見東方、孛天關星、
大如歳星、

○ 1181年8月7日
高倉院治承五年六月廿五日、庚午、戌時、客星見北方,近王良星守傳舎星、

%カシオペア座のあたりらしい.


※関連日記
定家『明月記』の天文記録―古天文学による解釈
http://felis.diarynote.jp/201207120105156210
クモの糸バイオリン弦
もしかすると凄い発明.

讀賣新聞の
クモの糸1万本でバイオリンの弦、深みがある音
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20120420-OYT1T00122.htm

が興味ひいたけど,記事内容が少々意味不明なので

| 米物理学会誌「フィジカル・レビュー・レターズ」の最新号(13日発行)
というのを探したけれど中々該当記事みつからなくて,ようやく発見.

Spider silk violin strings with a unique packing structure generate a soft and profound timbre
http://prl.aps.org/accepted/L/25078Ye0Yef1163de18a8722105e7914a797506ee

バイオリンの音は基音(基本波)の他に沢山の倍音(高調波)を含むけれど
倍音のうち高い方の成分の大きさが クモの糸弦 の場合大きくて響きがいい.
そういうお話だった.

画像の緑色の山が基音と倍音たちで他はノイズ.
一番左寄りの196Hzあたりのが基音.
つまり右の方(周波数が高い方)の緑山の高さが他種の弦より相対的に高いと.

%画像は http://en.wikipedia.org/wiki/File:Spectrumgstring.jpg のもの.

耳で聴き較べる動画があった.……微妙に眉唾気分ではある.
弦の種類で,ここまで違うとは凄い.条件統制ちゃんとしてるのか?と.
演奏家からの問い合わせが多いのも当然という感じ.
http://www.newscientist.com/video/1489914741001-what-a-violin-with-spider-silk-strings-sounds-like.html
ゲーテの『色彩論』にある実験
2006年9月に実験して,mixiの日記にちょろっと書いてた話.

写真の左から夕陽が射していて,右に蝋燭が点してある.

簡単にできるので,鉛筆と蝋燭と白い紙を用意しておいて
夕焼けが綺麗な日に試すのお薦め.肉眼で観る方が綺麗.

| 夕方,薄明のとき,低く燃えているろうそくを白い紙の上におき
| これと弱まっていく日光との間に一本の鉛筆を真っ直ぐに立てる.
| そして,ろうそくの投ずる陰影が弱い日光で照らされるが,
| まったくは消されないようにすると,
| その陰影は非常に美しい青色に見える.

手元になくて確認できないけれど,たぶん次の本からの引用
『色彩心理学入門-ニュートンとゲーテの流れを追って-』(中公新書 1169)

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