9月22日の日記

2011年9月22日 読書
滝川廉治『テルミー きみがやろうとしている事は』集英社スーパーダッシュ文庫

裏表紙の説明から予想できることだけど
とても悲しい気分に浸りながら漂って
かすかにほっとするものを味わうような
沈んだ感じの,少し切ない読み物.

◇メモ
P.17 月之浦町 観月坂 月見台 竹内周信 ……検索しても拾えず.
   眺めやる 海面に浮かぶ つきのうち 浮世の隙か 十六夜の空  …拾えず.
P.28 詩帆の指の大きさは、詩帆の母親との雑談からこっそり聞き出していた。
P.176 中に入る。見事なくらいに殺風景な部屋だ。恐るべき事にベッドすらない。
    丸められた毛布とシーツが部屋の隅に立ててある。どうやら床にシーツを
    引いただけで寝ていたようだ。自分で想像してみたら体が痛くなりそうだった。
     洋服ダンスもない。学校の制服と数枚の私服が無造作にハンガーで壁に
    掛けてあるだけだ。見られたくない下着類は多分すでに鬼塚さんが整理して
    いるのだろう。探すつもりは無論ない。
     机もない。学校の鞄と筆記具、数枚の楽譜が床に転がっている。檜山さんは
    脱獄を企む囚人が看守の目を盗んで密かにメモ用紙に計画を書き込むような
    姿勢で、机代わりに床や壁を使って楽譜や書類を書いていたようだ。
     …『立ててある』というのが想像しにくい絵だなぁ.

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